2009-10-31

第24回出版UD研究会

 専修大学神田キャンパス入り口に掛けられた「箱根駅伝出場決定」の看板が誇らしげに見える。
 このキャンパスで世界的な欧文タイプフェイス・デザイナー小林章さんの講演会が午後2時から出版UD研究会の主催で開かれた。
 急遽変更になったという広い教室はあっという間に熱心な受講者で埋まってしまった。
 講演のタイトルは「欧文書体の選び方・使い方」。Linotype社でのタイプディレクターの仕事を具体的に紹介しながら、タイプフェイスデザインの要を丁寧に語ってくださった。
 話の最後に、世に出回る欧文フォントのコピー商品について触れながら、悪貨が良貨を駆逐することのないようにと心を痛めておられた。世界の風潮としてタイプフェイスのグリフ(字形)には法的保護がかからない現状にお手上げということだろうか。
 講演後に会場で小林さんのにわかサイン会が開かれた。著書「欧文書体」と「欧文書体2」を持って講壇に並ぶ人の列。最後に金宣我さんと朴宣映さんもサインを頂き、共に写真に収まり職場で自慢できると大満足の様子。
 講演後、会場に近い中国料理店「源来酒家」で開かれた懇親会のテーブルは、出版Universal Designというより文字フリーク、小林章ファンで占められていたようだ。
 通路で続いた隣の部屋にも懇親会会場があったのだがそちらは撮影できなかった。

空き地に飛行船

 専修大学神田キャンパスの向かい角に廃屋と雑草ボウボウの空き地がある。忘れ去られたような都心のこの一角、開発から取り残されたのか開発資金不足で放置されているのか。
 空き地の横で空からガラガラガラという音がした。見上げると機体の横に住宅会社の文字がクッキリ読める白い飛行船が浮かんでいる。一度乗ってみたいものだ。

2009-10-30

Lonely in New York

 先週末雨に濡れたのがたたったらしく風邪気味。医者の見立てはH1N1(新型インフルエンザ)にあらずで一安心。
 今週末は土・日ともお酒がついて回る予定があるので昨日の午後から大事をとって引き籠もり。
 こんな時にタイトルとは裏腹に元気にしてくれるお気に入りの一曲がこれ。
 彼女のファーストアルバム"Sophie Milman"に入っているが、全12曲中この曲だけ趣が異なる。

2009-10-29

石井農場のジャム

 石井農場のオーナーから今年の杏ジャムを頂いた。原料は更埴産の杏で無農薬・無添加物。もちろんナチュラルな風味で美味。
 石井農場製ジャムの熱烈なファンは少なからずいると聞くが、確実に入手する方法はまだ確立されていない。こうしてオーナーから直接頂戴するのが一番確実。
 石井農場は創業32年になる隠れ農場で都心にあるらしいが確かめたことはない。いずれその正体を明かせる日が来るかも知れない。

2009-10-28

ニイガタ

 『おっ、ナベちゃん!』思わず口をついて出た彼の名は渡辺くん。もう16、7年会ってない。
 Kindleを見てからさらにFPD展の会場を回っていると商談中と思われる彼の横顔が眼に入った。父君が起こした会社を継ぎ、変わり目の早い時代の潮目を読んで見事に方向転換、新天地を切り開いてきたようだ。
 FPD International 2009に出展している「ニイガタ」が彼の会社、まさかこんな所で再開できるとは…。

Kindle

 人だかりが絶えない小振りなブースは"FPD (Flat Panel Display) International 2009"の会場の一角。
 ブースの上に見える"PVI"は電子ペーパーの開発元"E•INK"社を買収したばかりの台湾企業。業界ではかなり話題になったホットなブースだった。
 このブースに展示されている"Kindle"はAmazonが発売を開始したばかりの電子ブックリーダー、表示パネルに"E•INK"社の電子ペーパーを採用している。
 日本でこの手のハードウエアは普及するのだろうか?電子ブックの来し方を見てきた一人としてこれから注意してみていきたい。

2009-10-23

丸坊主

 靖国通りの街路樹が冬に向けて丸坊主になり歩道が明るくなった。向かい側の街路樹はまだ枝葉がついている。
 この桐の街路樹の枝落としはもう少し季節が進むと葉が落ちて道路掃除に手間と費用がかかると言うこともあるのだろう。

一番乗り

 昨夜のBlossomに長いこと姿を見せず気になっていたノリさんが来ていた。帰り途が同じなのでご一緒する。電車の中では話し足らず亀有駅で下車。白いドアのバーで気付いたら既に終電後。
 駅に戻るとシャッターが開いたばかりで、自慢にならないがホームに一番乗り。さすがに涼しさを通り越して肌寒い。

2009-10-22

オフラインミーティング

 鮨一新でマイミクシィとのオフラインミーティング。メンバーはSTUFFさんとパルファンさん。
 食後はBlossomへ。ドアを開けるとカウンターの中に毛利さんが来てる、『ラッキー!』。で、早速、毛利マティーニを作ってもらった。一新で頂いた影虎の熱燗の後にこのキリッとしたマティーニが体をシャンとさせてくれたみたいだ。

2009-10-18

デリーと江知勝

 不忍池から湯島切り通し(春日通り)に出て本郷方面に少し進むとカレーの匂いが漂ってくる。
 うっかりすると見過ごしてしまうくらい小さなカレー店「デリー」が匂いの元。銀座や六本木にも店を持つ「デリー」は1956(昭和31)年にこの地で誕生している。本場インドカレー店のハシリとなった店だ。
 ベンガルカレーがお勧め、お試しあれ。
 切り通しを上りきって少し進むと左側に白壁の塀に柳の枝が垂れかかる料亭のような佇まいが見えてくる。
 明治4年創業「すき焼き 江知勝」だ。本郷に住んでいた頃、それと知らずに一度だけ家族を連れて入ったことがある。
 庭を囲んだ廊下伝いに部屋に通されたことと、すき焼きを頼んだことは覚えているが後は何が出てきたのか遙か記憶の彼方に霞んでしまった。
 「江知勝」をGoogleで検索すれば情報はわんさと出てくる。

茶店 勝亭

 東京都美術館から上野の山を下り、不忍池弁財天裏にある「茶店 勝亭」へ。ここはギャラリー・オカベを通じておつきあい頂いている関口夫妻が切り盛りしている茶店だ。
 窓際のテーブルに腰を下ろし、オツマミ代わりの焼きそばとビールで一休み。
 「勝亭」先の小さな橋に池をのぞき込む人が群れている。
 近づいてみると餌を求めて集まって来た鯉の頭の上に鴨が乗っている、と思ったが水面に隠れた杭に乗っているだけだった。
 不忍池を囲む植え込みの石縁の上に並んでいる重石を載せた新聞、雑誌、チラシ。いったい何のためなんだろう、誰か知っていたら教えてくれないかな?

雁来香とDune(砂丘)

 第64回 新匠工芸会展に出品された杵渕由美子さんの作品「雁来香」。タイトルにどのようないわれがあるのか作者に聞いてみたいところだ。
今年の作品は昨年の作品「柳影」や一昨年の作品「衝羽根朝顔」と違ってフワリとした印象を受けた。
 「雁来香」の柄を拡大するとこんな感じ。
 同じ会場で今年も出会えたもう一人の作品が高松で作陶を続けているビルの「Dune(砂丘)」。2008年の作品は「静影」、2007年が「大地の歌」と毎年異なる手法で挑戦している。
本人に会う機会はすっかり減ってしまったが、来年はこの会場でどんな作品を見せてくれるのか楽しみになってきた。
新匠工芸会展は上野東京美術館で10月30日まで開催されている。

2009-10-16

PARAESTRA

 自宅から数分の交差点の一角に内部が黄色い道場がオープンして半年ほど経ったろうか。「総合格闘技PARAESTRA」という看板が挙がっている。日中通りかかる機会があるのだが何時も無人でどんな練習をしているのか見てみたいと思っていたがのぞかせてもらう機会を得た。
 格闘技の練習というから騒々しいものと思っていた。PARAESTRAが何を意味するのか分からないが練習生は声をあげることもなく黙々と体を動かしていた。
 見ているだけで爽快感があったのは練習生が集中して練習している様子と彼らの礼儀正しさに触れたからかもしれない。

2009-10-15

高田 卓 彫刻展

 「高田 卓 彫刻展─ Fascinatinig One's ─」(10月17日まで)がギャラリー・オカベで開かれている。展示作品の駝鳥、狼、馬、ピューマで会場が狭くなったように感じる。
 作品の表面はブロンズのような光沢だが作者に聞くと、粘土で造った原形から型をとり、その型の内側に布や和紙を充てて漆で固める乾漆という技法によるものだそうだ。
 どの作品もスケッチを起こさず直接粘土で造形しているという。駝鳥や馬の表情は作者の思いを代弁しているのだろうか。
 会場にいたこれらの動物の生みの親である高田 卓さんは素人の小うるさい質問にユックリとだが笑顔で丁寧に答えてくれた。

2009-10-13

1800 Añejo

 昨年暮れ以来の久しぶりの来日となったAmyさんを囲んだ懇親会が赤坂「ほおずき」で開かれた。この店で感心したのは出てきた料理の中に揚げたものがなかったこと、全く期待していなかった豚しゃぶの後のうどんがまともでアンコールしたいくらいだったこと。
 参加メンバーが席に着く前の「ほおずき」会場。
 懇親会が早めに終わったので一人Blossomへ。3階が満席だったのでひとまず4会に避難。さっぱりしたくてメニューにあったお勧めの白ワイン"Pepperwood Grove Sauvignon Blan"を頼んだ。
 白を飲むことは滅多にないがお勧めワインだけあってほどよい酸味が気持ちまでさっぱりさせてくれた。
 3階におりてさて何にしよう。カウンターのCuervoの瓶に目がとまったのでストレートでお願いする。この一杯、艶やかな色とスムーズな口当たり、鼻孔に抜ける仄かなリュウゼツランの香り。瓶のラベルをよく見たらテキーラの最高峰といわれる"1800 Añejo"だった。
 カウンターの向こうに立つのはバースプーンを使う長沼さん。ステアーの動きが滑らかなので頬の辺りにスプーンの反射だけがわずかに写っている。

2009-10-12

地下の金木犀

 連休最後の日、ガランとした地下鉄のホームを歩いているときに仄かに金木犀の香りがして直ぐに消えた。女性の化粧品か、トイレの芳香剤か?
 ホームに印された電車のドア位置に立つと金木犀の香りが強い。頭の上がちょうどエアコンの吹き出し口でそこから香ってくる。地上の金木犀の香りが換気システムを介して入り込んで来るのだろうか。

2009-10-11

かどかわ

 メタル・アート・ミュージアムで「三木俊治展」を見た後、「かどかわ」に戻ってみると1時半を過ぎているのに駐車場の車は減っていない。奧の隙間にバイクを止めて店に入る。
 店内は外側の印象よりもずっと庶民的。カウンター席があったのでそちらに腰を据える。駐車場に止まっている車の数からするともっと店内には客がいるはずなのに、と思ったら奧座敷があるようだ。
 上うな重1,400円。うなぎの身はフワフワだが皮は厚く歯ごたえがある。タレは甘くさっぱり系で何か物足りなかった。

三木俊治展

 メタル・アート・ミュージアムの前を通り越して国道464号線を成田方面に走る。「い志ばし」の真向かいにある「かどかわ」で昼食にしようと思っていたが駐車場は一杯で席待ちの様子、もう一度メタル・アート・ミュージアムに戻る。
 「Extrasolar Earth」と題された赤い球体に刻まれた行列。作者は「行列は人間の未来を示唆する」と言う。
 赤い球体と同じ室内に展示されている二人の人体像、二人でも並べば行列か。
 屋外でもジャコメッティの作品を彷彿とさせる人体像が乗る枯木の船が芝生の海に漂う。
 メタル・アート・ミュージアムで開催されている「三木俊治展 -- 090909 Extrasolar Earth --」(今日まで)のパンフレットで、作者は太陽系外惑星に存在する人間に似た生命について触れている。行列し、船に乗る人体像がそうらしい。

2009-10-09

紫嫣(Ziyan)ちゃん

 信頼していた部長が在職中に陰で新規参入のライバル会社のために働き、親しかった同僚を引き抜いてライバル会社に転職、その後は前勤務会社のクライアント達にかつての勤務先の悪評を吹聴して回り、仕事を横取りしている。中国の医療機器薬事コンサルタント業界の話だ。
 日本でもよく聞く話だが受けたショックとともに任科くんがメールで愚痴ってきた。当の部長氏とは東京と北京で会っているが120%営業人間で話にも力があったのを覚えている。
 中国の医療機器薬事業界は法律やGBによる規制が特に複雑で厳しく新規参入が難しい業界だと聞いている。それだけにコンサルタント業界も競争が熾烈なのだろう。
 愚痴メールと一緒に彼の愛娘、2歳になった紫嫣(Ziyan)ちゃんの写真を送ってきた。

2009-10-08

台風一過

 台風18号の影響で朝から停まった常磐緩行線が動き出したのが午後1時過ぎ。直ぐに駅に行ってみたがプラットホームの電車は停まったまま。車内はほぼ満員の状態だ。
 走り始めても次の駅に停まる度に先にいる電車が動くのを待ってからの運転なので、千代田線に入るまでに大分時間がかかった。
 やっと着いた赤坂は爽やかな秋の空気の匂いがした。勤務先に到着したら3時になっていた。

2009-10-06

鮨一新

 7時からの席だったが店内は相変わらず空席がない鮨一新、盛況だ。
 野崎さんも杉岡さんも都合がつかなくて望月さんだけになってしまった今日の一新だが、おかげで仕事がらみの話が中心になってしまった。
 鮨のお供に今ではすっかり有名になってしまった越乃景虎を熱燗でお願いする。
 今まで一度も料理の写真を撮ったことがなかったので今日は初挑戦。結果はご覧の通りで気持ちがお喋りと食べる方にいってしまい何ともしまりのない写真になってしまった。
 料理はカウンターに出された順に、先ず白魚。
 鰹、鮪中トロ、ヒラメの刺身。
 柚子胡椒の茶碗蒸し。
 にぎりは全て一カン。
 お腹に収まった順に左上から右に、フッコ、太刀魚、すみいか。
 左下から右に炙り鯖、鮪の赤身、鮪の中トロ。
 ウニご飯、厚焼きタマゴ、穴子タレ(左)と塩(右)、鉄火巻きとかんぴょう巻き。
 アサリの味噌汁。
 デザート(小豆アイスクリーム)。
 以上の料理でITSメンバー3,000円、ビジター5,000円。
 一新の後はBlossomのハバティーニとオルタンシアで閉める。
 11月1日に開催されるカクテルコンペに予選を通過した白川さんが出場するというので、さっそく入場券を購入した。

2009-10-03

次勝博 「花蓮写真」 展

 高円寺に来たのはヒトソラで開かれている矢次勝博くんの「花蓮写真展」(10月10日まで)を見るため。今回、展示された作品は2年前のものよりもキレイでインパクトがある。本人に問うと、撮影を続けるうちに『あぁ、これだっ!』と感じるものがあってから写真が変わったそうだ。
 帰り際に矢次くんから紹介された店のオーナー兼マスターは彼の息子さんだった。店内の写真を取り損なったので、せめてここでマスターのブログとヒトソラを紹介しているウエブページを紹介しよう。
  ▶ マスターのブログ「ヒトソラBlog
  ▶ 店内の様子やメニューを紹介している「cafe-master.com
 2階がヒトソラ。

高円寺 「長仙寺」

 JR高円寺駅南口を出てホルモン屋、カラオケ店、輸入雑貨店、総菜店が並ぶパル商店街に入る。この商店街、阿波踊りで有名だ。
 商店街の中程にある路地を右に折れると真言宗の寺、日王山長仙寺の前に出る。山門左側に掲げられた杉並区教育委員会の説明板には1704年(宝永元年)開創とある。
 山門を入ると高円寺駅から10分と離れていないのに緑が濃い。境内奧には椎の実がたくさん落ちていた。

2009-10-01

マンダラ

 今年1月に会ったきりの楊さんが出張で北京から帰ってきた。赤坂の空気を吸いたいというのでネパールレストラン「マンダラ」へ。
 ダルカレー(豆のカレー)、チキンキーマとナスのカレー、巨大ナンとその下のバターライス、付け合わせサラダの盛り合わせはもてあましたほど量が多かった。
 巨大ナンはほんのりと甘い香りがする。他にモモ(ネパール風蒸し餃子)、ラッシー、ネパール紅茶がついたセットで3,000円。
 ヒマラヤ山脈のミネラル水で造られているというネパールの「GORKHA」ビールは爽やか系。冷えたGORKHAビールはカレーにピッタリだった。1本945円はチト高いな。
 ゆったりしたホールの一方にバーカウンターとリカーラックがしつらえてある。
 きつくなったお腹をさすりながら楊さんの仕事ぶりを聞かせてもらったが、年内は未だあちらこちらと飛び回らなければならないようだ(右端に写っているのは知らない人)。