2011-02-08

タイポグラフィの世界(4)

いつからメジャーな飲食店街の仲間入りをしてたのか神楽坂。
お洒落な店が建ち並ぶ神楽坂は地図には早稲田通りと記されている。

神楽坂交差点で大久保通りを左折。しばらく行くと大久保通り右側に神楽坂シアターイワトが見えてくる。

シアターイワトで開催されるトークショー「明るいブックデザイン 平野甲賀、自作を語る」は連続セミナー「タイポグラフィーの世界」の一環で、今夜が四回目。
出演者はブックデザイナーの平野甲賀さんと日下潤一さん。
平野さんが晶文社で行ってきたブックデザインの数々を、その時代背景とともに語るという企画で、聞き手はもちろんこれもブックデザイナーの日下さん。
冒頭、劇団・黒テントの俳優・斉藤晴彦さんが平野さんの著書「僕の描き文字」(みすず書房)から数ページずつを抜き出して朗読した。
プログラムにはなかったこの朗読の仕掛け人は日下さん。

日下さんが平野さんの代表的な作品を時間軸に沿って紹介しながらプログラムは進む。
ブックデザイナーである日下さんならではのインタビューが、一つ一つの作品が何故そのようなデザインになったのか、それぞれの時代背景や裏話もからめて平野さんから引き出して行く。

10分間の休憩を挟んだ後半は、再び斉藤さんの朗読で始まる。
朗読された本は津野海太郎著「平野甲賀とともに」(本の雑誌社)。平野さんと晶文社の出会いの部分が紹介された。
後半は斉藤さんも交えてブックデザインから芝居のポスターと芝居の話に移る。圧巻は「喜劇 阿部定」のポスターが紹介されたときで平野さん、斉藤さん、日下さんの語りが熱くなった瞬間だ。

会場内の壁に貼られているのは夥しい数の平野さんの作品のデジタルプリントアウト。トークショー終了後、希望者が自由に剥がして持ち帰って行ったのは主催者の好意。
この日も120人席の会場は用意された補助席も含めて満席だった。

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