2011-01-29

日本語活字のゆくえ

 連続セミナー「タイポグラフィーの世界」も今回が三回目。会場は六本木の国際文化会館・講堂。
 受講者は120程で会場はほぼ満席。
 今回のテーマは「日本語活字のゆくえ ―印刷文字の構造と印刷文字の基本知識―」。
 講師は書家で京都精華大学教授の石川九楊さん、司会は書体設計士で字游工房代表の鳥海修さん。
 板書を実践する意味もあるのだろう、ホワイトボードではなく黒板とチョークで話を進める石川講師。
 印刷文字は代用文字である、印刷文字の基盤は日常不断の筆記体である、印刷文字の構造には自己否定と自己肯定の相反するベクトルがある、など示唆に富む話が続き予定の時間はあっという間に過ぎていった。
 講演後に麻布十番商店街「たぬ吉」で主催者を交えて開かれた懇親会は30名を越える出席者で大盛況だった。

塀のデジタル数字

 六本木の国際文化会館に向かって芋新井坂を下りって行くと、けやき坂通りのイルミネーションの前に出る。
 交差点の向こう、テレビ朝日本社ビルの塀で光っているデジタル数字が変わるのに気づいた。全ての数字が変わるのだがルールが分からない。
 テレビ朝日本社のホームページにこのデジタル数字の説明があった。
   タイトル:COUNTER VOID
   作 者:宮島 達男
   制作年:2003年
 ガラス・スクリーンに高さ3.2mのデジタル数字が6つ浮かび上がる。昼間は自然光の透過する半透明のガラスス・クリーンに、黒く抜けた空洞として数字が現れる。規則的に数をカウント・ダウンする。
 テレビ朝日本社ビルの上に見えるのは六本木ヒルズ。

2011-01-28

首藤 晃 展

 明日(1月29日)迄となってしまった「首藤 晃 展 ―境界を行く―」がギャラリーオカベで開催されている。
 会場内は展示されている作品が醸し出す妖気で、いつもとは異なる空気が流れていた。
 ◆「境界を行く」 2009 鉄、木、ウレタン
 ◆「RUN(壁際を速く走る)」 2010 鉄、木
 ◆「使者」 (2011 formation 1) 鉄、木、ウレタン (写真は作品の一部)

雷門柳小路

 浅草仲見世通りを西に入る雷門柳小路。普段ならこんな所で空を仰ぐことなど無いのだが、顔を上げたら仲見世通りの瓦屋根の向こうにスカイツリーがこちらを見下ろしていた。

2011-01-27

出版物のUnicode化

 昨日に引き続き日本電子出版協会主催のセミナー「出版物のUnicode化推進」が、今日は国立情報学研究所一橋講堂で開催された。
 タイムリーなテーマだからなのか昨日の電子書籍出版との関連があるからなのか、聴講者は400人位はいたようだ。
 パソコンを始めとする電子情報端末が扱える文字の数は増える一方で「Unicode + IVS」や「W3C + SVG」で異体字や外字まで飲み込もうとしている。文字による表現の自由度がさらに高まることが期待される。
 その一方で、単行本・月刊誌・週刊誌・辞典・事典をサンプルにして、凸版印刷が2007年に実施した漢字出現頻度数調査の結果によると、これらのサンプルに出現した99.6%の漢字がUnicodeやAdobe Japan 1-6の文字セットでカバーされていたという。
 それでも異体字・外字を無視できないのは漢字文化の宿命か。

2011-01-26

電子出版時代の出版契約

 「電子出版時代の出版契約に関する意見交換会」が開かれた。主催は日本電子出版協会
 日本でiPadが発売されたのは昨年5月。その直後から一気に電子書籍の話題が増え、スマートフォンや専用端末の発表も相次いでいる。
 従来型の紙による出版契約が通用しない電子出版に関わる著者との契約。出版各社の電子書籍出版契約実績は未だ未だ少ないのが現状のようだ。業界標準となる契約書のひな形策定を目指して試行錯誤を続ける姿が見える。
 電子書籍を供給する出版各社の電子書籍出版契約に対する取り組みを目の当たりにすると、ハードウエアだけが先行しているように見えてしかたがない。
 写真は意見交換会の会場となった飯田橋の研究社英語センター

2011-01-22

こいちりょうじ展

 メタル・アート・ミュージアムの新春企画展「こいちりょうじ『まざりあうとき』」が屋内展示室で開催中(2月6日まで)。
 平面作品と立体作品が対になっている作品が多い。会場にいたこいちさんに聞いたところ、平面あるいは立体を片方ずつ完成させるのではなく、平面と立体を同時並行で制作してゆくそうだ。
 ◆ふたりびと
 (ブロンズ、FRP、カシュー塗料、木パネルにインク、アクリル絵の具)
 背後の壁に掛けられている左右の平面も作品「ふたりびと」の一部になっている。
 ◆まざりあうとき
 (ブロンズ、硬質石膏、木パネルにアクリル絵の具印刷用紙、樹脂粘土)
 素朴な造形はどことなく会場におられた作家ご本人の印象を引き写していておもしろい。

河合勇作展

 メタル・アート・ミュージアムのもう一つの新春企画展は屋外展示場の「河合勇作展 MIGRATION −for it 2010−」(2月6日まで)。
 ◆MIGRATION -for it 2010-
 銀色の竹ひごで作ったような飛行機のアウトラインはフリーハンドで描いたようだ。
 冬の陽射しを受けて枯れ芝の上でとぐろを巻く太い鎖は空に浮かぶ雲なのだろう。

日本寒水仙

 メタル・アート・ミュージアムの屋外展示場を囲む土手で、日本寒水仙が沢山の花をつけていた。

2011-01-20

インターネプコン・ジャパン

 今年で40回目になるインターネプコン・ジャパンが東京ビッグサイトで開催されている(1月21日まで)。
 少しずつだがこうした展示会にも確実に参観者が戻ってきているのを実感する。
 会場にはいくつかの展示会が併設されているが、その中でも「カーエレクトロニクス技術展」は人の波が絶えない。
 特に電気自動車の展示コーナーは複数のメーカーが実車を並べて展示していることもあって、人垣がなくならなかった。

2011-01-19

秀英体100

 ギンザ・グラフィック・ギャラリーで秀英体を題材にした展覧会「秀英体100」が開催されている(1月31日まで)。
 『明治45年(1912年)に誕生したDNPのオリジナル書体「秀英体」の生誕100周年を記念し、「秀英体」の魅力を伝える24名+一組のグラフィックデザイナーによる「四季」をテーマに制作された新作ポスターと、活版印刷からデジタル印刷まで、時代とともに大きく変化してきた「秀英体」の100年をご紹介いたします。』
―展覧会パンフレットより―

 一階は新作ポスター展、地下一階は秀英体の変遷をメインに古い秀英体の使用例がパネルで紹介されているほか、活字ケースなども展示されている。
 文字好きにとっては必見の展示会だろう。

2011-01-16

 昨日・今日と大学入試センター試験日だが、どういう訳かセンター試験日は毎年悪天候になるような気がする。今年も雪の影響で山形新幹線に遅れが出て、試験開始時刻に遅れた受験者があったようだ。
 今朝起きてみたらベランダの外は雪になっていた。自宅前の今朝の国道6号線の様子だが、この後、空はどんどん晴れていき雪も急速に解けていった。

2011-01-14

不室屋

 新宿高島屋の地階、食品売り場で気になった「不室屋」の看板。檜の板に書かれた不室屋の文字はロゴマークだが、いつからこの形なんだろう。
 創業慶応元(1865)年というからそろそろ150年になろうとしている。創業当時からこのロゴだったんだろうか。オリジナルの「不室屋」は木肌に彫りつけた文字だったようにも見える。問い合わせてみよう。

老辺餃子

 利用しなくなって久しい新宿の老辺餃子館。利用しなくなったのは料理の作りが乱暴というか丁寧ではなくなってしまったこと、特に、この店の売り物になっている餃子が十分に蒸されていなくて、皮の縁が硬かったり芯まで温まっていないままテーブルに出てくることが度重なったことと、客の入りを値段で引き留めようとしたことがきっかけだ。
 約2年ぶりに別館に行って見た。
 初めて入ったときの新鮮さが戻っていた。料理に箸をつけて直ぐに丁寧に作っているのが伝わってきた。
 ランチで注文した牛肉の牡蠣ソース炒めは少し濃いめの味付けだったが、肉の下に敷かれた揚げた春巻きの皮を割りながら肉に混ぜると、飽きの来やすい牛肉が最後まで食べられた。
 牛肉の下に敷かれた揚げた春巻きの皮は初体験だった。
 メニューに含まれていた餃子は三つともふっくらとみずみずしく蒸し上がっていて柔らかく、久しぶりに美味しい餃子を口にすることができた。

2011-01-12

豆腐餻

 好物をいただいた。豆腐餻(とうふよう)それも「紅あさひ」の豆腐餻だ。「琉球王朝珍味 古酒仕込み」の文字は変わらないがパッケージが変わっている。
 パッケージを開けると小分けの密封容器が6個入っている。
 紅麹と泡盛のつけ汁の中で発酵熟成させた木綿豆腐が豆腐餻になる。チーズのような口当たりと雲丹のような風味が酒の肴に、お粥の具に何とも相性がいい。
 密封容器を開けると仄かに泡盛が香り立ち、舌に載せるとねっとりと絡んでくる。酒が駄目な人には麹や泡盛のアルコールがきついかも知れない。

2011-01-10

東京芸術センター

 5階にスポーツジムが入っているので週に二度ほど通う北千住の「東京芸術センター」。
 スポーツジムにしか立ち寄らないが、他に劇場、映画館、スタジオ、ギャラリーが併設されている。昨年8月からブルースタジオ(映画館)で「黒澤明―生誕100周年記念―」と題して同監督の23作品が順次上映されている(2月1日まで)。

2011-01-09

滑空場寒中暖有

 朝、家を出て走り始めた時はライダー・ジャケットをすり抜けていく風が肌を刺すように冷たかったが、昼食を済ませて到着した栗橋の読売大利根滑空場ランウエイは風もなく、穏やかな陽射しが背中に温い。
 既にピストからは上空を舞う訓練機との交信無線が洩れていた。
 今日が学生航空連盟の2011年の滑空初め、ピスト背後に停められた機材車のウインド・シールドには新年の挨拶が貼られていた。
 ウインチに引かれるASK13 JA2346 複座練習機。
 ランウエイは風もなく穏やかな陽射しだが、ウインチに曳航される機体が斜めになって上昇していく。バイクならバンクしながら直進するようなものか。上空はランウエイに対して強い横風があるようだ。
 ランウエイを離れるKa6E JA2234 単座機。ここで何度も紹介している学生航空連盟の訓練生がレストアしたKa8B JA2233の姉妹機で機体番号も一番違い。
 Ka8BとKa6Eが連番なのは全くの偶然で、同一の飛行クラブが連番の機体番号機を所有するのは大変に珍しいらしい。
 今日はそのKa8Bの機影がランウエイになかった。
 ウインチを待つASK13とKa6E。
 ランウエイ端の枯れススキが傾き始めた陽を受けて輝いていた。
 出番を待つ新鋭機ASW28 JA28MN。
 ランウエイの隅にH-36 Dimona JA2407がカバーを被って駐機していた。活動の本拠をこちらに移したのだろうか。
 訓練生の姿が少なかったのは連休の中日だからか。
 日が陰り始める前に学生航空連盟の皆さんに失礼してランウエイを後にした。

2011-01-08

ザーサイ麺

 松の横で鹿を真ん中にした三人と背後の鹿。三人は何を相談しているのだろう。目黒「唐園」の手洗いの流しに描かれている光景だ。
 今まで唐園で汁麺を注文した記憶がない。昨夜の酒が少し残っているので、今日は汁麺にしたいと店長の陳さんに声をかけると、それならメニューに載ってないがザーサイ麺を作ろうと言って出してくれた。
 細い短冊に切ったザーサイと豚肉、モヤシをサット炒めトロミをつけてタップリのスープに沈んだ麺に載せてある。鶏をベースにして醤油で調えたらしいスープと共に残らず完食。
 呑みすぎた夜の翌日は陳さんにザーサイ麺を頼んでみるといい。

2011-01-07

荒木 亨子 展

 ギャラリーオカベの2011年最初の企画展は日本画「荒木 亨子 展 ― On The Table ―」(1月22日まで)。
 今日が初日でオープニングパーティーがあった。
 遠目からは日本画とは思えない作品群の中で目を引いた「花瓶の静物」(97 x 72.5cm)。
 背景の赤が印象的だが、この鮮やかな赤が使われた作品はこの作品だけ。
 パーティーの主役はオカベ特製「おでん」。昨年のオープニングパーティーで味を占めたファンの達ってのリクエストらしい。昨年よりも味が進化していた。早晩「おでん オカベ」の幟が必要になりそうだ。
 今年もオープニングパーティーの最後は新年会に変身してしまった。

2011-01-06

冬空

 iPod touchで撮った山王下の空、空気の硬さが冬らしさを取り戻したか。
 都心で過ごした子供の頃、鼻水をたらしながら氷った水たまりを下駄で滑った記憶が蘇る。

2011-01-05

はこ蕎麦

 昨年、暮れも押し詰まって覗いたら何やら工事中で店が閉まっていた「山形田」。仕事帰りに銀座にまわったついでに板蕎麦に会ってきた。店内はかろうじてカウンター席が空いているだけの満席状態。店長の作間さんがいたので昨年暮れに店が閉まっていたことを聞くと、ガス管工事をしていたらしい。
 京橋から銀座に移ってきて半年余り「ここに馴染んで蕎麦の味が戻るまでにはあと二三年かかるね~。」と作閒さん。京橋時代の客も少しずつ戻り、銀座の新しい客も増えている様子だった。ファンとしては嬉しい限りだ。

2011-01-02

真夏のクリスマス

 クリスマスに友人達が集まってカード・ゲームを楽しんだと、Kawabataさんがシドニーから写真を送って来た。
 この写真の右から二人目、右腕を上げている人の身体が妙に捻れている。おまけに不自然な体形をしている。
 さらに良く見るとナァーンダ、そういうことだったのか。Kawabataさんの悪戯心がこんな写真を送ってきたのかと早合点するところだった。
 夏の陽射しを浴びてクリスマスを祝うのかぁ、やっぱり馴染めないなぁ。

2011-01-01

スペインとイタリアで乾杯

 スペインの"Cava Mont Marcal Extremarium Brut"とイタリアの"MONTEVERTINE 2005"で新年を言祝ぐ。
 グラスに注いだExtremariumは山吹色。グラスの底からきめ細かな泡が静かに湧き上がり、豊で爽やかな香りが空きっ腹を直撃する。
 昨年の夏に正浩くんから贈られたMONTEVERTINEは開けるタイミングを探っていたが元日になってしまった。
 オレンジ色を帯びた赤ワインは香りだけが主張するのではなく、咽を通り越した後に口中を満たすキャンテクラシコの、整ったバランスの良さが正月の膳によく似合っていた。