2007-12-02

北京(4)

 6時を少し過ぎた時間だったが眼がさ覚めてしまったので外に出てみた。未だ真っ暗。東京にいるときと変わらない服装だがさほど寒さを感じない。
 ホテル横の細い露地を入ってみた。胡同が残っている。歩いている内にうっすらと空が明るくなってきた。
 路地の奥から自転車や徒歩でこちらに歩いてくる人が絶えない。仕事に出かける人達だろう。すれ違う彼らの視線が遠慮がちにこちらに向けられるのが分かる。更に奥の方で明かりが煌々としているのは朝食を売っている店のようだ。
 揚げパンや煮卵を売っている店が数軒並んでいた。揚げパンは店先で揚げている。写真を撮るだけでは申し訳ないので話しかけたら韓国人と間違えられた。
 日本人だというと一気に話しかけてくる。こっちは片言も覚束ないのに、それでも知らない土地で言葉をかけることは大切なことだ。その場の空気が一気に和むのが伝わってくる。  揚げパン屋から更に横丁を曲がると人が住んでいるのだろうかひっそりとした佇まいが続く。ここが北京駅から10分ほどしか歩いた所とはとても思えない。
 東三環路沿いにある朝陽劇場で中国雑技団の公演を楽しんだ。劇場内には日本やロシアからの団体客も多くその人気の高さがわかる。
 幕が開いてから終わりまでどの演技も驚嘆の連続、実際に間近に見ないとその華麗さ、演技の凄さが伝わり難い。