新宿ゴールデン街劇場に『坂本頼光活弁劇場』を見に行く。なかなか見る機会がなかったがやっとご対面が叶った。現役男性活弁士としては最年少29歳の坂本頼光くんはアニメーション作家でもある。
プログラムは爆笑ラリー(1920年代/米国映画)、争闘阿修羅街(1938年/大都映画)、サザザさん4(2008年/坂本頼光)と鳥辺山心中(1928年/松竹下賀茂映画)。
特別ゲストに真打ちが近いと噂の立川志ら乃がステージに上がった。
絵描きに家財道具を描かせた貧乏人とその家に入った泥棒とのシュールなやりとりで会場を沸かせる。
今日のお目当ての一つが坂本頼光自作のアニメーション『サザザさん4』(2008年/坂本頼光)。YuTubeには2005年に作られた一作目がアップされている。
切れの良い声帯模写と巧みな話術でブラックユーモアが溢れ出る画面を活写する。坂本頼光、『サザザさん』をやりたくて活弁士になったのではないかと思ってしまう、若いのに大変な芸達者だ。
最後の作品は冬島泰三監督、林長二郎(後の長谷川一夫)・若水絹子主演の『鳥辺山心中』(1928年/松竹下賀茂映画)。映像の出だしに映っているのが林長二郎、唄う俳優高田浩吉がカットの最後にチラリと顔を出している。