2022-03-11

ゴヤの名画と優しい泥棒

1961年に起こった名画盗難事件の真相を描いたロジャー・ミッシェル監督の長編劇映画の遺作。予告編を見たときはコメディ作品かと思ったが意外にシリアス。テーマは名画泥棒だが主人公の家族関係描写に時間を割いた洒落た結末の一作。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた。
犯人は職を変えながら戯曲を書き続けている60歳のケンプトン・バントン(ジム・ブロードベント)。長年連れ添った妻ドロシー・バントン(ヘレン・ミレン)には頭が上がらない。
裁判シーンではケンプトンのユーモア溢れた発言が好い。終盤では真犯人が現れるが、なるほど、盗みに入った時の犯人のズボンの裾が違うなと思ったがあれが伏線だったか。

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