『死海文書の謎』がマイケル・ペイジェントとリチャード・リー二人の共著を読んだ最初の一冊だった。史実をつなぎ合わせて大胆な推理を重ねてゆく二人の語り口に引き込まれた。続いて同じ共著の『レンヌ・ル・シャトーの謎』を読んでしばらくしたら『ダ・ヴィンチ・コード』が話題になってビックリした。
この手の本はヨーロッパでも大ベストセラーになっていることを翻訳者の後書きで知ったのだが、ヨーロッパは新教、旧教の違いはあってもキリスト教が生活の隅々まで行き渡っていることを思えば当然だろう。
間もなく読み終わる『テンプル騎士団とフリーメーソン』もマイケル・ペイジェントとリチャード・リー二人の共著だ。サブタイトルが「アメリカ建国に至る西欧秘儀結社の知られざる系譜」だ。全500ページ余りの最後の50ページで負ける理由のない大英帝国軍が何故植民地軍(独立軍)に破れたのか、その秘密に迫っている。それ以前の450ページはテンプル騎士団とフリーメーソンの繋がりを証明することに当てられている。
どの一冊も新刊ではないが、欧米文化の底流を覗くことができる面白い本だ。