◆酒井 恒太(筑波大学)/IMAGE -human being-、-crow-
人体を構成している針金の解けかけた端をカラスが咥えている。人体を見つめているカラスが怖い。

この作品を見ていると落ち着かない気分になるのは、上半身を前屈みに立っているからか。歩行中の一瞬を捉えているのかもしれない。

不規則で細かいスジで傷つけられた表面がステンレスの板を柔らかく軽いモノに見せている。翼のようにも見える。

アニメーション映画の一コマを想い浮かべてしまった。

顔はガラス粉を吹きつけてあるので大理石のように見える。冠にも色ガラスが嵌め込まれていた。タイトルとは裏腹にヒンヤリとした印象は表情のせいか。

妙に存在感があるのは写実的な表現のせいばかりでもなさそうだ。この作品だけが木を使っている。

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