2025-12-08

小林雅子展

本の内容と本そのものを素材にした作品の発表を続けている小林雅子さんの個展《記憶の中の本棚》が小松庵総本家銀座で開かれている(2026年2月8日まで)。

◆オセロ
シェークスピアの有名な戯曲。それに合わせて舞台袖のイメージを作品に反映させました。悲劇の連鎖の重要なアイテムとなったのは刺繍の入ったハンカチ。どんな刺繍だったのか文章にはないので想像しながら、本の表紙にも刺繍をしてみました(作品キャプションより)。
◆あしながおじさん
久々に読んだあしながおじさんはとても面白い話でした。当時の若者の文化が分かるようなお洒落な部分もあり、主人公ジュディに感情移入しやすかったです。文章の大部分が手紙のやり取りで構成されていること、花束のプレゼントが印象的であること、あしながおじさんはシルエットのみの実態が見えない存在であることを表しています。ジュディが好きな本は「ジェーン・エア」だそうですよ(作品キャプションより)。