2006-06-03

もじもじカフェ

 中央線阿佐ヶ谷駅南口の飲食街「一番街」を入って「ホテルSプリ」の角を右に入ると「バルト(Wald)」がある。今日が第一回の「もじもじカフェ」会場だ。テーマは「書体を作る仕事」、ゲストスピーカーは字游工房の鳥海さん。開場は午後3時。
 店の外にしつらえられた小さなテーブルで道広夫人が受付をしていた。道広さんはもじもじカフェの主催者でウエッブサイト「Moji」を主宰している。
 定員30名の会場は満員御礼状態。
 ゲストの鳥海さんは知る人ぞ知る書体デザイナー、彼の手になる書体とは知らずにお世話になっている人は数知れないだろう。彼が文字をデザインするときに使う原字用紙、烏口、面相筆、溝差しをひとつひとつ丁寧に説明しながら目の前で溝引きによる墨入れを実演してくれた。出席者全員手品のような筆先をみて声無し。
 職人技を披露した後コンピューターを使った文字のデザインも紹介してくれた。
 有志が残ってゲストを囲んだ懇親会は鳥海さんの暖かで飾らない人柄のおかげで遠慮のない質議が飛び交った。
 曰く、どうして文字デザインの世界に入ったのですかという素朴な質問から、書体の値段はどうやって決めるんですかという企業秘密に迫る質問まで、質疑応答は夜10時を過ぎても終わる気配がない。
 会場になった「バルト」の売りはベルギービールだった。

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