細くコシのある麺と舌に甘く感じる透明なスープは魚介の出汁だろう。つみれのような白いボールは魚肉ではなく鶏肉でもない、何か知らない鳥の肉のようだった。
唐辛子は日によって辛さがひどく違う。殆ど辛味を感じない日があるかと思えば、韓国の青唐辛子のように脳天を直撃する日がある。ライムを多めに搾ると更にサッパリとしたスープになる。

グエンチャイ通りに入って直ぐに出会った中学生の二人連れ。眼が合うとはにかみながら擦れ違っていった。

こういう時に無視は禁物、こちらも笑顔で同じように返事を返さないと。特に初めての街では。
立ち止まってお母さんとのツーショットを所望したらお母さんは逃げ出してしまった。

マスクを外した写真も撮りたいと頼んだが断られてしまった。

どんなモノがあるのか中に入ったとたんに舌が回りきらないカワイイ声で『ハロー』。振り返ると金太郎さんのような女の子。カメラを向けたら仁王立ちになってくれた。
歩道に並べられたイージー・チェア―にくたびれた身体を収めて足を投げ出しガイドブックを見ていると、金太郎さんが側に来てしきりに話しかけてくる。そんなに旅行者が珍しいの?

撮影しても好いのか女性に確認すると、マンザラでもなさそうだった。お幸せにィ。

歩いている自分の影が薄くなったので振り返ると黒い雲が伸びて来た。おまけにヒンヤリした強い風も吹き出した。
バイクが何かに追われるように走り回る。この後間もなくスコールが来た。

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