会場の"CAFÉ LE VIOLON"には、まだ演奏の余韻に浸っている人達がが残っていた。
VIOLONオーナーの寺元さんが折角だから特別に蓄音機をかけようとおっしゃってくださった。
演奏中の雄生くんの背後に鎮座していたのは、やはり"Victor Victrola Credenza"だった。このCredenzaは最後の製造年になった1925年製で、翌1926年には電蓄に取って代わられることになる。
かけてくださったSPはフランス盤 Édith Piaf(エディットピアフ)の"Hymne à l'amour"(愛の賛歌)と、もう一枚ピアノ演奏は誰の演奏だったかメモし忘れてしまった。
SPレコードはShort Playの略ではなくStandard Playの略ですと寺元さん。スクラッチ・ノイズが宿命のように言われているSPレコードの再生だが適切に管理されたものはノイズとは無縁だと寺元さんは力説する。
確かにエディットピアフは生々しくて凄かった。
針を竹針に変えてターンテーブルに載せられたピアノのレコード盤からは透明感のある音が再生され、その場にいた人達からは何度も感嘆の声が上がる。
毎月第三日曜日午後6時から、ここ"CAFÉ LE VIOLON"でSPレコードの鑑賞会が開かれている。

スペシャル・サウンド社のスピーカーカタログだ。今は製造も在庫もない幻のスピーカーだ。


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