2020-01-31

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

やり手の出版社社長エリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は大ベストセラー・ミステリー三部作の完結編「デダリュス」を一気に九カ国語に翻訳、一斉発売をもくろむ。
物語が進むにつれて、アームストロングの実体が少しず、つ少しずつ見えてくる。



アングストロームに集められた九人の翻訳者はイタリア語(ダリオ・ファレッリ/リッカルド・スカマルチョ)、スペイン語(エドゥアルド・ノリエガ/ハビエル・カサル)、中国語(チェン・ヤオ/フレデリック・チョー)、英語(アレックス・グッドマン/アレックス・ロウザー)、デンマーク語(エレーヌ・トゥクセン/シセ・バベット・クヌッセン)、ロシア語(カテリーナ・アニシノバ/オルガ・キュリレンコ)、ドイツ語(イングリット・コルベル/アンナ・マリア・シュトルム)、ポルトガル語(テルマ・アルヴェス/マリア・レイチ)、ギリシャ語(コンスタンティノス・ケドリノス/マノリス・マヴロマタキス)。



情報が漏れることを恐れたアングストロームによって彼らは外出もSNSも電話も禁止され、豪邸の地下に隠されたシェルターで翻訳を進める。ところが、厳重な監視下にある密室から原稿の一部がネット上に流出し、アングストロームのもとに「500万ユーロ払え」と脅迫メールが届く。
脅迫犯は誰なのか、「デダリュス」の作者オスカル・ブラックとは誰なのか、最初の火事のシーンは何を意味しているのか、最後の最後に纏めて見せてくれる、これはお勧め。


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