1956(昭和31)年に発行された「流れる(幸田文、新潮社)」「音楽の国のアリス(ラ・ブラード著、光吉夏弥訳、岩波少年文庫)」「オリヴァ・ツウィスト:上(ディケンズ著、本多希子訳、岩波文庫)」「金閣寺(三島由紀夫、新潮社)」に使われている精興社書体の違いを指摘してゆく正木さん。

僅か六ヶ月の間に表情を変えて行く精興社書体の、精興社内部における評価を厳しい言葉で語る精興社制作室長の小山成一さん。19561年当時は未だ電胎法とベントン彫刻機による母型が混在していたことが明らかにされる。

ちょうど一ヶ月前に発行された正木さんの新刊「文字と楽園 精興社書体で味わう現代文学(本の雑誌社)」の編集を担当した金子哲郎さんは、編者としての眼で君塚樹石の想いを炙りだして行く。

六ヶ月の間にその表情を変えて行った精興社書体の君塚樹石の手の跡を読み解くスリリングなセミナーだった。

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