ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒。
エジプト、イスラエル、ヨルダン、レバノン、シリアそれにパレスチナ。
日本からは距離的にも文化的にも遠く、それらの情報に触れる機会も極端に少ない。学習してもこれらを理解することは適わないのだろう。
それでもこの作品は素直に楽しめた。何の説明も無かったがパリパリに乾いた空気が、ラストシーンで暖かい空気に変わったことが伝わってきた。
違法建築物と認定されているアパートを買って暮らすレバノン人のトニーは優秀な自動車修理工で、彼の妻は出産間近。
トニーが住むアパートの補修工事に現れた現場監督はパレスチナ人のヤーセルで彼も一目置かれる優秀な監督。
トニー夫妻が暮らすアパートのバルコニーの配水管をめぐってヤーセルとトニーの間に言い争いが起こる。売り言葉に買い言葉、カッとなったトニーの『シャロンに殺されていれば良かったのに』の一言が二人の間の亀裂を決定的なものにし、果ては国を挙げての訴訟騒ぎになる。
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