フラメンコダンサーが演歌で情念を踊るという"しの"プロデュースによる「情念の行方」を見た。会場は新宿ゴールデン街劇場。35人で満席になる客席に補助席を用意しても40人しか入れない超ミニ劇場だ。
長嶺ヤス子が着物を着て踊ったのは日本舞踊でもフラメンコダンスでもない彼女独自のものだった。耳がどうしても踊りのバックに流れる演歌の歌詞に引っ張られてしまうのだったが、後半のステージでキーボードの演奏だけで踊った「夜叉のように」は素直に彼女の踊りの世界に入ることができた。
ゴールデン街「赤花」二階で開かれた懇親会で見せた長嶺さんの素顔はチャーミングの一言に尽きる。70歳の彼女の何処に2時間踊り続けてなお息を切らすことのないスタミナが潜んでいるのか、懇親会に集まった面々の質問がスタミナと日本舞踊に集中したが、何も特別なことをしていないし日常のトレーニングも全くしない、日本舞踊も習ったことはないというのが彼女の返事だった。
●出演/長嶺ヤス子(踊り)、栗本修(キーボード) ●スタッフ/池田瑞臣(演出・振付)、高良康成(照明)、山中功二(照明助手)、高井茂雄(音響)、結城久与(衣装)、三浦美佳(衣装)、佐々木純子(ヘアメイク)、木島茂(スチール写真)、佐野きらら(新宿しの芸能社)(制作・宣伝美術)、協力(松竹衣装株式会社・サントリー株式会社・新宿ゴールデン街劇場) ●プロデュース/木島三代子(新宿しの芸能社)
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