以前、いかつい玄関先でUターンしたことがある伊勢屋。その引き戸を開けて中に入る。
大きなショーケースに入ったコブ白鳥の出迎えを受けた。ケースの説明に「…昭和38(1963)年に皇居のお堀から寄贈されて牛久沼で飼育していたもの」とある。
ピカピカの床に「ブーツを脱ぐのか、面倒だな!」と上がるのを躊躇したが、上がりかまちに「お履き物はどうぞそのままお上がり下さい」の木札に気付いて奥に進み突き当たりのガラス戸を開ける。
テーブル席に先客は無し。一番明るい角の席に座る。
玄関のいかつい印象とは違って優しく丁寧な接客に即リラックス。走り出すと予想外の冷たさでかじかんだ手指をこすっていると、ベテランの仲居さんがしきりに「エアコンの吹き出し口の暖風で暖めなさいナ」と勧めてくれた。
テーブルの横ははめ殺しのガラス窓で牛久沼が望める。裏庭から続く「牛久沼水辺公園」に白鳥が群れているのが覗ける。
注文してから待つこと20分。出てきた「上うな重」には姿のいい蒲焼きがのっている。「い志ばし」の焦げ目がきついうなぎに比べると上品に見える。身は柔らかく皮の焦げた風味と甘からず辛からずのタレが合う。2,300円。
牛久沼の伊勢屋は藤代バイパスができたために見つけにくくなってしまった。
東京方面から水戸街道(国道6号線)を進み藤代バイパスに入る。新川交差点を過ぎてから左側に注意しながら進むと直ぐに(牛久沼大橋に入る手前)佐貫町に下りて行く小さな分岐があるので入る。小さな掘り割り(谷田川)を渡る直前で左折し道なりに進むと右手の土手下に伊勢屋の三階建て(一部四階建て)の白いビルが見えてくる。
牛久沼大橋を渡ってしまった場合はそのまま水戸街道を進み最初の信号(鶴舞)でUターンし藤代バイパス(牛久沼大橋)に入らないように気をつけて東京方面に向かう。鶴舞の信号でUターンしてから最初の信号(八間堰)を右折して谷田川を渡り直ぐ右折する。後は道なりに進めば右手に伊勢屋が見えてくる。
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