ペットの飼育が禁止されているマンションで小型犬を飼っていた住人が隣人に繰り返し注意されたあげく、注意を繰り返していた隣人の目の前でその飼い犬を包丁で刺し殺すという事件が起きた。
我が住まいの集合住宅でも小動物飼育細則を策定している最中で他人事とは思えない事件だ。
ここが竣工した直後から十数年間はペット飼育不可だった。越してきた当時は未だ若かったオーナー住人と小さかったその子供達。その子供達も成人し結婚して親元を離れる。気がつけば残された親たちの年齢も高くなっている。日々の隙間を埋めるために隠れてペットを飼いその存在が家族の一員になる。既成事実の積み重ねというやつで規則を現実に合わせてきたということだろう、今は小動物の飼育はよしとされている。
ここに来てさらに細かな規則を用意しなければならない状況へと進み小動物飼育細則の登場だ。小動物といっても犬か猫を言うわけで100世帯以上が住んでいれば犬嫌いもいれば猫嫌いもいる。
住人の間でトラブルが起こらないように願いながら飼育細則の内容を検討しているが規則がトラブルを無くすわけではない。住人同士がお互いの顔を知り理解しあうことが一番なのは分かり切っているが、それが実現していればこんな細則をいじり廻すこともないわけか。