2022-04-01

メモリア

タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の話題作だが上映館は少ない。万人向きではないが深くて面白い一作だった。
ジェシカ(ティルダ・スウィントン)は大きな爆発音で目覚める。
その日以来、自分にしか聞こえない爆発音に悩まされるようになってしまったジェシカは、入院中の妹アニエス・チェルキンスキー(ジャンヌ・バリバール)を訪ねてボゴタを訪れる。
妹を見舞った時に、建設中のトンネルから発見された人骨を研究している考古学者のアグネス・ブレッケ(カレン・ホランド)と親しくなる。
時々挿入される長い長〜いワンカットは静止画ではないかと思ってしまう。
アグネスに会いに訪れた発掘現場の近くの町で、ジェシカは魚の鱗取り職人のエルナン・ペドヤ(エルキン・ディアス)と出会い、川のほとりで思い出を語り合う。エルキンは自らをハードディスクだとと言いジェシカをアンテナだとなぞらえる。
全編、緻密で端正、静謐。爆発音の正体が判明するラストシーンは<未知との遭遇>か。

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